「特別な経験がないから、ガクチカが書けない」
「サークルやバイトの話なんて、他の学生と同じで埋もれてしまう」
就活の相談を受けていると、こう感じている学生に本当によく出会います。
でも、採用担当として何百通ものエントリーシートを読んできた立場から言うと、ガクチカで差がつくのは、「何をしたか」だけではなく「どう語るか」です。
テーマの珍しさやエピソードの規模で悩む前に、まず見直してほしいポイントがあります。
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1.エピソード選びの思い込み
ガクチカが書けないと悩む学生の多くは、実は2つの思い込みに縛られています。
一つは、「テーマが平凡だと評価されない」という思い込みです。
サークル、アルバイト、ゼミ活動——ありふれたテーマだからこそ、他の学生と差別化できないと感じてしまいます。
もう一つは、「エピソードのスケールが大きくないと評価されない」という思い込みです。
全国大会への出場や起業経験のような派手な実績がないと、採用担当者の印象に残らないと思ってしまうのです。
しかし、私が採用担当としてESを読んできた経験からすると、見ているのはテーマの珍しさやスケールの大きさだけではありません。
同じテーマ、同じような規模の経験でも、語り方によって印象は大きく変わります。つまり、ガクチカの差別化は、テーマ選びだけでするものではありません。自分がその経験の中で何を考え、どう行動したのかを具体的に伝えることが重要です。
実際、こんな対比をよく目にします。
コーチのいない国公立大学の体育会や、ラクロス・アメフト・フットサル・アルティメット・チアリーディングといった、大学から競技を始める人も多いスポーツの部活動では、部員集めや練習場所の確保、運営費のやりくり、練習メニューの立案まで、部の運営そのものを学生自身が担っていることが少なくありません。
こうした学生のESからは、泥臭く自分で考え、行動してきた過程がリアルに伝わってきます。読んでいて「面白いな」と感じることもあります。
一方で、「競技に打ち込んできた」という選手としての経験も、何を考え、どのように工夫したのかが具体的に語られているかどうかで、文章の印象は大きく変わります。
強豪校で選手として活躍してきた学生でも、自分の経験をきちんと言語化できている人は、読み手を引き込む文章を書きます。
つまり、環境や実績の大きさそのものが、ガクチカの評価を決めているわけではないのです。
この「差別化ができていない」という悩みは、ガクチカに限らずES全体に共通する課題です。より広い視点で知りたい方は、エントリーシート(ES)が通らない理由7選も参考にしてみてください。
「自分のエピソードで大丈夫か不安」という方は、この段階で一度【赤ペンES】にエピソード選びから相談してみるのも一つの方法です。
2.差がつく書き方の3つのポイント
エピソード選びで悩む必要がないとわかったら、次に意識してほしいのが**「書き方」**です。
同じ経験でも、次の3つを意識するだけで、伝わり方は大きく変わります。
①「何をしたか」だけでなく「なぜそうしたか」を書く
行動を並べるだけでは、あなたらしさは十分に伝わりません。
「○○をしました」「△△に取り組みました」と書くだけでなく、なぜその行動を選んだのか、その判断の背景にはどんな考えがあったのかまで書いてみましょう。
そこまで掘り下げることで、あなたの人柄や価値観が伝わりやすくなります。
テンプレートの型を埋めるだけでは、この「なぜ」の部分が抜け落ちてしまうこともあります。
テンプレートに頼らず、自分の考えを整理してESを書きたい方は、ES(エントリーシート)が書けない…を解決する3ステップも参考にしてみてください。
② 制約や課題を明記する
ガクチカでは、成功した結果だけを見せようとする必要はありません。
むしろ、どのような制約や課題があり、その状況にどう向き合ったのかを書くことで、あなたの考え方や行動が伝わりやすくなります。
「何が難しかったのか」「なぜ簡単には解決できなかったのか」を隠さずに書いてみましょう。
同じ「売上を上げた」という経験でも、「なぜ売上が伸びなかったのか」という課題が書かれていれば、その後の行動や工夫にも説得力が生まれます。
③ 試行錯誤のプロセスを描写する
ガクチカでは、最初からすべてがうまくいった話だけを書く必要はありません。
うまくいかなかったことにどう対処し、何を変え、どのように改善したのか。
その試行錯誤のプロセスを描くことで、単なる結果だけでは伝わらない、あなたの考え方や行動の特徴が見えてきます。
「○○をした結果、うまくいかなかった。そこで△△に変えてみたところ、□□という結果につながった」
このように、行動→結果→改善の流れを具体的に書いてみましょう。
3.まとめ
ガクチカが書けないと感じているなら、それはエピソードそのものではなく、「特別な経験がないと評価されない」という思い込みが原因かもしれません。
テーマの平凡さやスケールの小ささを気にする前に、次の3点を意識して、自分の経験を掘り下げてみてください。
- 「何をしたか」だけでなく「なぜそうしたか」を書く
- 制約や課題を明記する
- 試行錯誤のプロセスを描写する
この3つを意識するだけでも、「よくあるテーマ」や「地味な実績」を、あなたらしさが伝わるガクチカに変えることができます。
それでも、自分一人では気づけない改善点があるのも事実です。
「これで自分の考えが伝わっているのか不安」「自分では普通だと思っている経験だけど、本当にガクチカになるのかわからない」という方は、誰かに添削してもらうのも一つの方法です。
第三者の視点が入ることで、自分では当たり前だと思っていた経験の中にある魅力や、自分では気づかなかった改善点が見つかることもあります。
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